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全身火傷70%の悲劇 [Europe/Russia 欧州ロシア]

ロシアのナイトクラブの火災事故は世界中に大惨事として伝えられている。
日本でもこの週末にトップニュースで扱われたりしたのでご存知の方もおられるだろう。






で、まさかとは思っていたのだけれど、ペルミに住んでいる知人はどうしているのだろうかと案じてメールを出したところ、返事を頂いた。

で、まさかであったのである。
ディスコでのパーティに誘われたのだが、たまたま一緒に行かなかったのだと。
しかし、誘って来た女性は結果的にそこに居合わせて、全身火傷の重態なのだそうだ。

火傷の範囲は全身70%の広範囲なのだそうで、これはいつショック死してもおかしくないほどだ。
死者100人以上、負傷者も100人を大きく上回る。


ペルミはウラル山脈西側の都市で人口は100万人近い。
ここには行ったことはなかったが、比較的近いエカテリンブルグなどには行ったことがあるし、
ロシアの地方都市としてどんな案配なのかは多少は想像がつく。


負傷者の多数は重症で危険な状態ということなので、ペルミの医療体制ではキャパシティを超えている。
CCUなどの熱傷ベッドはあるにしても数が限られている。
大都市でも同様だ。
実際、多数の重症者が他都市に運ばれたようだ。


で、知人の友人である女性はモスクワに運ばれて治療を受けているそうだ。
火傷の深さまでは情報がないが、きっと予断を許さない危機が続いていることだろうと思う。

知人はこの重症者たちの治療に多くの血液が必要となっていることから、献血をしてきたそうだし、
現場にも花束を捧げてきたそうだ。


それにしても、友人だという女性は24歳でまだ若い。
仮に生き残ったとしても、皮膚移植の治療などリハビリは地獄の日々が待っている。
ほんとうにお気の毒と言うしかない。
ニュース画面でもそうだったが、死傷者の誰もが若い人ばかりだったそうだ。



スラブ圏で問題なのはこうしたレストラン営業などで、汚職が横行していることだ。
防火体制の行政指導で賄賂が横行している。

このナイトクラブでも、恐らく防火体制の指摘で工事を行うより、担当官に金を渡して逃れる方がはるかに安くつくと判断していたことだろうと思う。

寿司レストランが大流行しているのに、焼き肉レストランがないのは、そんな火を扱う営業のやりにくさが背景にあるのかも知れない。
いずれにしても悪循環だ。



まあ、日本も他国のことを言える立場ではないかな。
忘れた頃に、火災で死傷者多数なんてニュースがなくなることがない訳で・・。


今回の火災で、亡くなった方のご冥福、そして重症となっている人々の命が救われることを切に願いたい。


知人は生まれ変わったと話している。昨日一緒に行っていたら自分も巻き込まれて死んでいただろうと。




そうしてみると、人生とは奇跡の連続、積み重ねかも知れない。
死亡確率、コンマゼロ何桁かの%というような出来事の上に成り立っているかも知れない。



悲劇というのはある日、突然やって来る。
愛犬の死も緩んだ私の心、それを戒めていてくれるような気もする。


ララがいなくなった喪失感、ぽっかり開いた心の穴、それもいつまで経っても埋まらないな・・。







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