SSブログ

"本能寺の変が松坂屋を創った" その3 Garden Story in Nagoya [写真 Photograph]


名古屋の高級住宅街とは言え、都会の喧噪から離れた空間にいると
激動する現代社会の時の流れも一時は忘れるかのようだ。







白雲橋
DSC05901.JPG








































白雲橋
DSC05864.JPG
























本能寺の変から400年余り。
長い長い時の流れ・・。


だが、私の人生も半世紀余りとなった。
しかし、生きてみると人生はかくも短く、時の流れは早い。


子どもの頃に学習した明治維新はその時から1世紀前の出来事。

何ともとんでもない昔の歴史の中の話と感じていたが、
時の移ろいとはこうも早いものであったのかと感嘆も覚える。

人生の終末をどう迎えるか、早くも考えるようになってきたよ。








三賞亭
DSC05881.JPG




























さて、四半世紀も前に松坂屋伊藤家最後の社長ご令嬢に許可を頂いて見学した揚輝荘。
松聴閣を訪れてその歴史的な顛末を知るにつけ、これは凄いなとも思ったものだ。


その触りは今ならここに説明されている。






当時の私はいつかこの揚輝荘の歴史をまとめてみたいと思ったものだったが、
仕事に追いまくられて、その思いを果たせないまま時が流れてしまった。


その後、書店の店頭である大作家の新刊本が平積みにされて驚いた。



Youkisou.jpg




















やられたと思ったよ、上坂先生に先を越されたんだよね(笑)。
そうか、ノンフィクション作家の上坂先生は地元豊田出身だったんだ。知らなかった。


先生は去年お亡くなりになったが、この本は余り売れなかったのだろうと思う。
今では中古本でしか手に入らない。
当時は、地元名古屋でも揚輝荘のことは知られていなかった。


戦前にアジア各地から集まった錚々たる面々。
外国人留学生たちと風雲急を告げる当時の世界情勢。


不思議な時と縁がここにはある。
しかし、残念なことに松聴閣の見学は要予約に日時限定で今回は叶わなかった。
ここにこそ見る価値はあるはずなのだが、また別の機会ということで。





DSC05849.JPG



























一般公開となり、四半世紀ぶりに見学にお邪魔して管理の男性に教えて頂いたのだが、
先日、発刊されたばかりの
内田康夫著「不等辺三角形」はミステリーなのだけど、実はその舞台はここ揚輝荘をモデルに書かれていると言う。


その揚輝荘に関わる話の90%はフィクションではなくて事実なんだそうだ。
ミステリーの大作家も随分と丹念に取材を重ねるんだな。
取材と歴史的事実を重ねれば別冊ノンフィクションでもいけるだろうに。





不等辺三角形.jpg



























DSC05870.JPG



























戦前はここ揚輝荘の地に30を超える建物があったという大邸宅。
近代日本の大女優、川上貞奴も一時期、ここに住んでいたらしい。






何とも数奇な運命の歴史がこの大邸宅の地で積み重ねられてきたらしい。
本能寺の変をはじめ400年の時の流れに思いを馳せていれば、
明日の我が身も忘れて時の流れも止まるのだろうかね。



しかし長く止まり過ぎると、ある意味では不安も覚えたりするから困ったものだ。
世界の時の流れから取り残されるような不安感。余りに忙しかったかつての職務の後遺症かな?











nice!(23)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 23

コメント 2

MANGO

橋もお庭もすばらしいですね。
一般の人は入れない場所なのですね><
実際に見たら、きっともっと感動するのでしょうね^^

by MANGO (2010-06-04 22:09) 

大黒屋

MANGOさん

コメントありがとうございます。今ここは一般公開されているんですよ。でも意外に名古屋では知られていません。
戦前の建物全てが焼失せずに残っていれば、もっと荘厳だったのでしょうけどね。
by 大黒屋 (2010-06-06 14:39) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。