特定外来生物 Introduced Species [Environment 環境]
地元を車で走っていたら、何やら綺麗な花が一面に咲いていた。
ここは以前は官舎があった所、以前は雑草が生い茂っているだけで、
毎年公費で?草刈りも行われていたのだけど、いつの間にかこの黄色い花が咲くようになっているようだ。
Coreopsis lanceolata
何という名の花なのか、植物に関する知識は恥ずかしいほどないので分からなかったのだけど、
この写真を撮った翌日、偶然にもTVでその名を知ることになった。
どうもこの綺麗な花はオオキンケイギクと言うらしい。
それも日本古来の物ではなくて、北アメリカ原産ののものらしい。
これは特定外来生物で、実は国内で異常繁殖を繰り返しているらしく、
名古屋のグループがこのオオキンケイギクの駆除を行ったというニュースがTVで流れていたのである。
新聞でもこの花の駆除に関する記事が出ていた。
最近はTVでも新聞でも外来生物駆除のニュースが少なくない。
名古屋市内でも外来大型の亀などを駆除している話が毎月のように記事になったりして
外来生物の問題が深刻化している。日本古来の生物が絶滅しかねない事態も起きている。
私は若い頃から何故、外来生物の輸入を禁じていないのか不思議であった。
ブラックバスやらブルーギルやらフィッシングという趣味のために全国で放流している話が全国何処でも見られた。
まったくもって呆れた話であったが、規制が緩く放置されて、もう何ともならぬ事態に至ってしまっている。
ただでさえ、人類という名の生物が世界中を移動するようになり、
それに伴って、意図せずとも生物の大陸移動が容易に行われるようになってしまっている。
それに加えて、ペット名目で興味本位で輸入することが野方図にされてきた。
規制が余りに緩いと言うか、ペットを捨てるということさえも前提にしていないから、
もう滅茶苦茶な状態になってしまっている。
そう言えば、近所の池とかで子どもの頃に釣って遊んでいた時のザリガニはアメリカザリガニだった。
私たちは仲間内でそれを何故かマッカーサーという俗称で呼んでいた。
以来、ニホンザリガニを今に至るまで見ないままなんだよね。
この空き地もオオキケイギクが席巻してしまっている。
推定出来ることは、従前から定期的に草刈りを行っていた業者が
オオキンケイギクを駆除した後で、ここに来て草刈りをしたということだろうか。
その時に種子が持ち込まれただろうか?
この周辺にオオキケイギクの群生があるのを見たことはないし。
身近な所でもある意味での環境破壊が進んでいる。
人類というのは地球史上に現れた最強の破壊者である、たぶん。
一面の黄色い可憐な群生を美しいと言って眺めているだけで良いのか、
地球環境に考えを巡らすと、メキシコ湾やカリブ海の巨大汚染にまで及んでしまったよ。
手がつけられないね、人類って奴は・・。
2010-06-07 22:56
nice!(12)
コメント(4)
トラックバック(0)
はじめまして
日本固有のキンケイギクというのはありません。
オオキンケイギク、キンケイギクなどハルシャギク属はおもに北アメリカ大陸原産の外来種です。
詳しくは環境省のサイト
「特定外来生物同定マニュアル 植物 詳細PDF版」に載っているのでご興味があれば検索してみて下さい。
by papaver (2010-06-08 10:53)
papaverさん
しっかり調べずに書き込みましたが、主に北米から入って来ているのですね。ご指摘ありがとうございます。
キンケイギクは野生化していないようですが、
この中でオオキケイギクだけが特に問題視されているのは繁殖力が強く広がり過ぎているからですか?
私が考えたことは人間も地球環境の一部であり、
生物の伝播交雑を広げる私たちの行動が自然の摂理であり、
許容されるべきかどうかということですね。
その点はどのようにお考えですか?
by 大黒屋 (2010-06-08 12:58)
私も小さい時に多摩川でザリガニを捕ったりしましたが、
普段はザリガニって言っていたけど、アメリカザリガニでした。
ニホンザリガニがいることすら、知らないでいました。
by youzi (2010-06-08 19:23)
youziさん
私もTVニュースで見なければ、この花を外来種だと知らなかったかも知れません。
この他、セイタカアワダチソウが外来種だということは知っていましたが、今調べたらこれも北米原産でした。
戦前戦後に北米から様々随分入り込んでしまったようですね。
by 大黒屋 (2010-06-08 19:32)