八月の濡れた砂 [Cinema 映画]
明日から8月、時の流れは早いものだ。
70年代、大学の大教室を無断使用して上映会を開催したのが未だに鮮烈な記憶。
上映の大看板を立てると大学側で気を利かせて授業教室を変更してくれるのであった。
そんな時代だったな。
だが当時、怒れる若者たちの世界に対する反逆行動は衰退して行き虚無的空気が支配的だったのかも知れない。
そんな頃に上京した私には世界はバラ色にも見えたりもしたことがあったけど・・。
上映会では藤田敏八監督の「八月の濡れた砂」新藤兼人監督の「裸の十九歳」の二本立てで上映して
800人以上もの観客を動員して大賑わいであった。
教職員も多数に見に来てくれたし。
断っておきたいが、この2作はロマンポルノではないよ。
「八月の濡れた砂」は日活最後の青春映画(以後日活ロマンポルノ路線に転向)でもあり、
「裸の十九歳」は連続射殺魔殺人で「無知の涙」で知られた永山則夫氏をモデルにした社会派映画でもある。
で、「八月の濡れた砂」は同名の主題歌を石川セリが歌ってさらに気だるい虚無的な印象が強まった。
40年近くも前の映画とは思えないほど未だにその感覚は古さを感じさせない。
八月の濡れた砂 ”Wet sand of August” 1971
日活青春映画としても藤田敏八監督としても最高傑作に入る映画だと個人的には感じている。
この日の上映会が鮮烈なのはイベントとしてもそうだったが、映画の内容も鮮烈で、
今もそのシーンが心に焼き付いているからだ。
藤田監督は既に亡くなっているし、実のところはどうかは知らないが、
八月の濡れた砂はフランス映画「冒険者たち」からインスピレーションを受けて創作されたのでは
当時思ったものだ。
ラストシーンの空撮が空虚な主人公たちを旋回しながら描いていたところなど、そのままだし。
「冒険者たち」はアランドロン、リノバンチェラ、ジョアンナシムカス主演で、
海洋に眠る宝を求める3人の物語。
殺されてしまったジョアンナシムカスを海中に葬るシーンは眩いばかりの妖しい美しさだった。
冒険者たち "Les Aventuriers" 1967
They lost a eternal lover.
ユーラシアの友人たちにはレイプと殺人の映画好きと勘違いされそうだが、それを書き込むのも大変なので・・
メールで言い訳でもしておこうかな。
70年代と現代。
時代はまったく違うが、若者たちの閉塞感だけを捉えれば少々共通しているところもあるだろうか。
人生に行き詰まっている若者たち。
きっと世界にはそういう物語がいっぱいあるんだろうな。
初めまして!
遊びに来ました!
良かったら私のブログに来てくださいね!
これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです<m(__)m>
by aosima0714 (2009-07-31 16:12)
楽しい学生時代だったのですね。
・・・いい時代でしたね。
ララちゃんですが、
昨日見たTVで、4ケ月までの躾が大事と言ってましたよ。
by nちゃん♪ (2009-08-01 08:27)
こんばんは。
石川セリ、綺麗な人ですよね~。
「冒険者たち」はDVDで観たことあります。
アラン・ドロン、若いっ!今の方がステキ(笑
by ruriy (2009-08-02 22:18)
aosimaさん
コメントありがとうございました。
by 大黒屋 (2009-08-03 14:47)
nちゃん♪さん
若い頃が青春時代が人生一番ですよね。
ララは相変わらずですが、やっと凹むことを覚えたかもです。
by 大黒屋 (2009-08-03 14:49)
ruiryさん
こんにちは。
生の石川セリに会うことが出来なかったのが悔いです(笑)。
冒険者たちをご覧になっていましたか。
人生冒険で生きたいんですけどね。
by 大黒屋 (2009-08-03 14:52)